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中間世界

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11.24.09:27

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  • 11/24/09:27

01.08.22:14

第67話

*栞*

「『不思議石あります』・・・?」

怪しげな看板を見ながら栞が外につながる扉を開ける。
その店は外に設けてあり、いかにも怪しい黒テントだった
そばに大きい木を中心とした噴水があるのが見えた

「・・・」
「いらっしゃいませ」

中にいた女の人から声をかけられる

「今日は何をお探しで?」
「・・・プレゼントを・・・」
「そうですか。こちらへ」

フッ・・・・・

「・・・?」

何かを肩に感じたが気にせず中に入る

「どのようなことをお望みで?」
「お望み・・・?」
「えぇ、お望みがあれば・・・まぁ、無くてもいいですわ。色で選んでもいいですけど」
「そう・・・ねぇ・・・」
「はい?」

店員が石を取り出しながら聞く

「外にある・・・大きな木の噴水・・・」
「あぁ、昔からあるらしいですけど・・・あそこの近くに店を置けばお客様が来てくれると思ってたんですけどねぇ」

さっぱりです。と、首を振る店員

「そう・・・白い石はある・・・?不思議石・・・」
「え、えぇ・・・」

カタンッと音を立てて石を取り出す

「こちらになりますが」
「少しお借りしても・・・?」
「それは困ります。こちらの石はこの店で一番妖力の強い石で・・・」
「・・・それのほうが都合がいい・・・」
「どのような理由にしても、ご購入いただけないのならそちらにお渡しはできません」

その瞬間すごい衝撃が栞に走る

「?!」
「・・・お客様?」
「近づかないで・・・!」
「どうされました!?」
「あの木・・・!!」

何か栞に攻撃をするように何度も衝撃を与える『何か』。
栞はその『何か』に近づいていく

「・・・借りるっ・・・!」
「ちょ、お客様!!」

白い石を無断で取り、大きな木に近づいていく

「・・・っ!はぁ・・はぁ・・・・・あなたの名前は・・・?」

やっとのことで、栞が口を開く

《おぬし等のような醜い人間に名乗る名など無い・・・立ち去れ》
「!!!」

またもや衝撃が走る、が栞は水に足を要れ、中心の木に近づいていく

《人間が・・・!近づくでないっ!!》
「!!!!」
バシャンッ

今度はこれまでの中で一番強い衝撃を与えられ、水に尻餅をつく栞

「・・・貴方だって霊魂・・・元は人間でしょう・・・?!なぜそこまで受け入れない・・・?!」
《・・・人は・・・裏切る・・・》

力が弱くなる、それを突き栞は木に触れる

「・・・生前何があったか・・・わからない・・・でも、人を傷つけるのは・・・人間であっても、霊魂であっても・・・駄目でしょ・・・?」
《・・・お前・・・オナゴだな?なぜオノコの格好を・・・?》
「仲間と遊んでた・・・」
《仲間?》
「とてもいいよ・・・一緒に来ない・・・?」
《お前のところにか・・・?》
「うん・・・」

木をなでながら栞が言う

「栞さん!!!」

後ろからバシャバシャと、何かが近づいてくる。
振り向くと潤がものすごい勢いで走ってきた

「何してんのこの真冬に!!水の中に入ったりして!!あぁあぁ、ビショビショだし!!風邪引くだろ!!」
「ごめん・・・潤・・・」
「う、素直に謝られても・・・てか何してんのマヂで。」
「この子を・・・あぁ、この子達を第2世界につれて返ろうと・・・」
《・・・2人いると分かって?》
「まぁ、実際攻撃してきたのは・・・一人の貴方だけど・・・」

まったく霊感の無い潤は意味が分からないので首をかしげている

《・・・よいだろう。しかし裏切った場合は、容赦なくお前の『仲間』とやらを殺す》
「裏切らないけど・・・あ、霊魂だからヤドリギが必要でしょ・・・?」
「ヤドリギ?」
「・・・霊魂がこの世に長い間いるための『カタチ』・・・。ここに石がある・・・これに二人で入りなさい・・・店員によると一番強い力らしいから・・・きっと二人でも入れるわ・・・」

潤がまたもや首をかしげると大きな木から紅紫色の光と紫紺色の光が出てくる
それが白い石に入ると同時に店員が駆けつけてきた

「お客様!困ります!その石を・・・」
「ここ、悪霊を退散しましたんで、タダということで・・・。その証拠にホラ・・・」

栞が向こう側を指差す

「たくさんお客さんが来ましたよ・・・」
「・・・」
「あと、これ下さい・・・」
「・・・お会計こちらになります」

「商売人だよ。栞さんは。」
「ほめてる・・・・?」
「ほめてない。・・・・栞さん。雪振ってる」

びしょぬれの二人が歩いていく

「「メリークリスマス」」
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