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中間世界

黒歴史小説倉庫ですよー
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11.24.07:15

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  • 11/24/07:15

01.13.04:39

第71話

*riraive*

「・・・みんな早くないか?」

外に出ると他のメンバーすでにそろっていた
仲良さそうにしてるユウと綾
びしょぬれな上着をびしょぬれな栞にかけてるびしょぬれな潤
荷物を持つ持たないで言い争いになっている藤波とJON
塾Tと向日葵と七海はなんか話し合ってる
それをみて苦笑いするITSUMIN
上着を一枚はおっためたないとと機嫌よさそうなNY

そして遅刻のriraive

「おっそいわよriraive!7時半!」
「買い物にそんなにかからないと思うけどね?」

「・・・くしゅっ・・・」
「だから風邪ひくっつたのに・・・これ、着てきた服。着替えて。」

「だからっ今はあたっ俺が男だろ?!」
「だからぁ、実質的にはあたしが男じゃんってば」

「やっぱもうこれでいいんじゃない?」
「「異議なし」」
「あはは・・・」

「ねぇ、これ値札ついてるけど」
「えっ?っと・・・一回も着たこと無いのよ」

・・・
(俺が来たことに反応しよう2人以外!!)

「りぃ、おかえり。俺ちょっと栞さん着替えさせてくるからこれ先に持って行ってて」

潤がプレゼントを渡す

「は?どこに?」
「この後、プレゼント交換だろ?ここでするはずねぇじゃん。行き先またカラオケだからさ。」
「うへぇ・・・了解」

若干だるそうに敬礼のポーズをとるriraive。まぁ、そう言うなって

「てか、潤君・・・女子トイレに付き添うの?」
「まぁ、つれてくだけだけど?」

「あ。」

潤が思い出したように声を出す。

「メリークリスマス、りぃ。」

笑った潤はどこか、本当の女の子のような感じがした。
この前の傷を思い出してしまう。それを振り切ってみんなのところへ走っていった


「あ、riraive。次の場所カラオケだからっ」
「聞いた。潤君に」
「そっか。それで潤君の荷物持ってんだねっじゃ、出発!」

綾が元気よく言う



空が黒くなり、雪はさらに白くなっていた
降っては消えていく雪

空を見上げる

(俺にだけ降ってるみたい・・・)

「メリー・・・クリスマス・・・」

また前を向きなおし、みんなに追いつくよう小走りするriraive


『俺にだけ降ってるみたい』

《メリークリスマス・・・》

それはあながち、間違いじゃなかったのかも知れない
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01.12.16:47

第70話

*向日葵・七海りお・塾T・ITSUMIN*

「いやぁっ全然お金もって無かったわあたし!カツラ買っちゃったから」

塾Tが明るく言う。華の20代らしい

「はたから見たら駄目な母親と変な趣味の娘ね」
「自分で言うのかしら、そういうことって」

七海(りおの方)がつぶやく。実際いろんな人に確かに見られてるが

「ところでりおは人間になんないの?」
「なるには結構な体力いるのよ。あのヘラっ!強力な魂つきの人形に閉じ込めてっ」
「まぁいいじゃない、七海はよくやってくれてるわ。わがままなのはりおよ」

冷たくあしらう向日葵と笑い飛ばす塾T

「ところでそのウサ耳、いい加減はずしたら?」
「そうね。頭痛くなってきた。で?プレゼント何買うか決めたかしら?」
「だからお金持ってないってー」
「あたしだって人形ですもの」

「・・・・役立たず・・・」

「あれ?皆さんおそろいでっ」
「あらITSUMIN。お一人かしら?」
「えぇ、やっぱ一人で行動するってちょっと心細いですね」

少し泣きそうな目をしてからまた可愛らしく笑う

「それにしても、ITSUMINちゃん男装似合うねぇっ」

塾Tがにこやかに言う。男装ってほどでもない。ショートカットの女の子のような可愛らしさだけど

「でも女の子と間違えられるんですよーっ女ですけど」

だから男装ってほどでも(しつこい)

「皆さん何買われました?」
「「「・・・・」」」

塾Tは笑ったまま、他の二人は無表情のまま固まっている

「買われてないん・・・ですか?」
「・・・お金が無いの・・・」

あははーと笑いながらテンションの下がる塾T

「もうこの際、このウサ耳と塾Tのカツラで通そうかと・・・」
「あ、あははそれも個性的でいいかもしれませんよ?」

明らかに苦笑い

「あ、そうです皆さん言い忘れてました」
「ん?」
「へ?」
「何かしら?」

「メリークリスマスですっ」

笑って言うと、3人は少しびっくりする

「天界では忙しかったからねぇ」
「キリスト様のお祝いもできないまま・・・」
「まぁ、今は人間だからねっ」

「「「メリークリスマス」」」

01.12.13:59

第69話

*藤波*

「これでよしっと・・・」

だいぶ熱も引いた藤波は集合場所である玄関へ向かう

「ねぇあの子・・・」
「だよね・・・」
「やっぱり・・・」

何人かの女子の声が聞こえる

(え?ここにまで来て悪口言われてるのあたし・・・)

超ネガティブな思考回路を働かせ、それでも前に進んでいく

「かわいーっあの男の子」

こういう内容とは一切知らずに

「声かける?」
「でも恥ずかしいよーっ」

女子の中では意味の分からないお祭り騒ぎになってる
そんな中一人の女の子が藤波によっていった

「ふーじ君っ♪」
「?あ、JONさ・・・!」
「しぃーっ!なんでその男名で呼ぶのさ!もっとこう・・・」

JON子しかなくね?
名前はどうであれ可愛い外見のJON子に「なんだ彼女持ちかよ」と全員がすごすごと退散する

「ところで藤君って・・・」
「藤波君の略称w荷物持つよ」

ただでさえよく見たらおっきな荷物抱えるJON子に今男の子である藤波が荷物を持たせるわけにはいかない

「いいえっ!JONさん今女の子で、わた・・・俺は男の子。その俺が持ってもらうなんて」
「でも実質的にはあたしが男の子でしょう?」

ぶりっ子ポーズをとるJON子。でもはたから見たら超変な会話だ。

「そ、それは・・・」
「大丈夫、すぐそこでしょ?」
「はい・・・」
「はいじゃなくて?」
「うん・・・」
「はい決定。」


「あ、そうだJONさん!」
「んー?」
「メリークリスマスっ!!」

ニコッと可愛らしく笑う藤波にJONだけにとどまらず周りの女も男もノックアウトされる

「///メ、メリークリスマスッ///」

赤面しながら言うJONに藤波は首をかしげた

01.12.13:43

第68話

*神崎綾*

「ま、いっかこれでw」
「お買い上げありがとうございます」

適当発言をされながらも営業スマイルで乗り切る店員さんを後に、店をでる

「ん?」

ベランダにポニーテールの女の子が立ってる

「ユウ?」
「・・・?綾さん」

一瞬びっくりした顔をしてその後にっこりと笑うユウ

「何?どしたのこの寒い中ベランダで」
「ん?んー、どうしたのかなぁ?」

相変わらずの答えになってない答えを返してくる

「ユウが生まれたのってさ、冬って言ってたっけ」
「さぁ?寒かったっていうのが微妙に頭に残ってるけど、それは僕が生まれた世界に誰もいなかったからかも知れないね」

にっこりと顔は笑ってるけど目がすごく悲しそうだった

「・・・じゃぁ、どうやって生まれたのさ」
「生まれは普通だったらしいよ?でも母親に抱かれること無く、第2世界に割り振られたって」

少し下を向いて言う

「じゃぁ・・・」
「第2世界の初めての人間は僕。第2世界は僕から始まったって。・・・・まぁ、そう聞かされただけだよ。本当ってわけじゃない」
「誰に聞かされたの?」
「・・・フフッ誰だろうね?」

また答えになってない答え

「ユウ・・・」
「綾、この話は終わり。みんなのところに戻ろ?」
「・・・うん」

多少強引に打ち切られたユウの秘密
二人の間に沈黙が流れる

「・・・・」
「ねぇ、綾さん」
「?」
「世界って何で分かれちゃったんだろうね」
「・・・」
「一緒にいたい人を能力の差で引き離して・・・しかも」





”僕らは要らない人間なんて・・・”




声に出さなかった言葉は、綾の頭の中にはちゃんと入ってきた

「ユウ・・・」
「あぁ、雪。やっぱりきれいだな」

いつの間にか外に出てた2人は真っ黒な空に浮かぶ白い雪を見上げる

「メリークリスマス綾さん」

ユウの言葉と、目があまりにも悲しかったから

「メリークリスマス」

隣にあるユウの手をちょっとだけ強く握ってみた

01.08.22:14

第67話

*栞*

「『不思議石あります』・・・?」

怪しげな看板を見ながら栞が外につながる扉を開ける。
その店は外に設けてあり、いかにも怪しい黒テントだった
そばに大きい木を中心とした噴水があるのが見えた

「・・・」
「いらっしゃいませ」

中にいた女の人から声をかけられる

「今日は何をお探しで?」
「・・・プレゼントを・・・」
「そうですか。こちらへ」

フッ・・・・・

「・・・?」

何かを肩に感じたが気にせず中に入る

「どのようなことをお望みで?」
「お望み・・・?」
「えぇ、お望みがあれば・・・まぁ、無くてもいいですわ。色で選んでもいいですけど」
「そう・・・ねぇ・・・」
「はい?」

店員が石を取り出しながら聞く

「外にある・・・大きな木の噴水・・・」
「あぁ、昔からあるらしいですけど・・・あそこの近くに店を置けばお客様が来てくれると思ってたんですけどねぇ」

さっぱりです。と、首を振る店員

「そう・・・白い石はある・・・?不思議石・・・」
「え、えぇ・・・」

カタンッと音を立てて石を取り出す

「こちらになりますが」
「少しお借りしても・・・?」
「それは困ります。こちらの石はこの店で一番妖力の強い石で・・・」
「・・・それのほうが都合がいい・・・」
「どのような理由にしても、ご購入いただけないのならそちらにお渡しはできません」

その瞬間すごい衝撃が栞に走る

「?!」
「・・・お客様?」
「近づかないで・・・!」
「どうされました!?」
「あの木・・・!!」

何か栞に攻撃をするように何度も衝撃を与える『何か』。
栞はその『何か』に近づいていく

「・・・借りるっ・・・!」
「ちょ、お客様!!」

白い石を無断で取り、大きな木に近づいていく

「・・・っ!はぁ・・はぁ・・・・・あなたの名前は・・・?」

やっとのことで、栞が口を開く

《おぬし等のような醜い人間に名乗る名など無い・・・立ち去れ》
「!!!」

またもや衝撃が走る、が栞は水に足を要れ、中心の木に近づいていく

《人間が・・・!近づくでないっ!!》
「!!!!」
バシャンッ

今度はこれまでの中で一番強い衝撃を与えられ、水に尻餅をつく栞

「・・・貴方だって霊魂・・・元は人間でしょう・・・?!なぜそこまで受け入れない・・・?!」
《・・・人は・・・裏切る・・・》

力が弱くなる、それを突き栞は木に触れる

「・・・生前何があったか・・・わからない・・・でも、人を傷つけるのは・・・人間であっても、霊魂であっても・・・駄目でしょ・・・?」
《・・・お前・・・オナゴだな?なぜオノコの格好を・・・?》
「仲間と遊んでた・・・」
《仲間?》
「とてもいいよ・・・一緒に来ない・・・?」
《お前のところにか・・・?》
「うん・・・」

木をなでながら栞が言う

「栞さん!!!」

後ろからバシャバシャと、何かが近づいてくる。
振り向くと潤がものすごい勢いで走ってきた

「何してんのこの真冬に!!水の中に入ったりして!!あぁあぁ、ビショビショだし!!風邪引くだろ!!」
「ごめん・・・潤・・・」
「う、素直に謝られても・・・てか何してんのマヂで。」
「この子を・・・あぁ、この子達を第2世界につれて返ろうと・・・」
《・・・2人いると分かって?》
「まぁ、実際攻撃してきたのは・・・一人の貴方だけど・・・」

まったく霊感の無い潤は意味が分からないので首をかしげている

《・・・よいだろう。しかし裏切った場合は、容赦なくお前の『仲間』とやらを殺す》
「裏切らないけど・・・あ、霊魂だからヤドリギが必要でしょ・・・?」
「ヤドリギ?」
「・・・霊魂がこの世に長い間いるための『カタチ』・・・。ここに石がある・・・これに二人で入りなさい・・・店員によると一番強い力らしいから・・・きっと二人でも入れるわ・・・」

潤がまたもや首をかしげると大きな木から紅紫色の光と紫紺色の光が出てくる
それが白い石に入ると同時に店員が駆けつけてきた

「お客様!困ります!その石を・・・」
「ここ、悪霊を退散しましたんで、タダということで・・・。その証拠にホラ・・・」

栞が向こう側を指差す

「たくさんお客さんが来ましたよ・・・」
「・・・」
「あと、これ下さい・・・」
「・・・お会計こちらになります」

「商売人だよ。栞さんは。」
「ほめてる・・・・?」
「ほめてない。・・・・栞さん。雪振ってる」

びしょぬれの二人が歩いていく

「「メリークリスマス」」